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 ねじ部品の加工について

ここではねじ(ネジ)の概念、種類、製造方法等の専門的な情報を提供しております。

ねじに関する簡単な説明は「ねじの豆知識」のページをご覧ください。

 

 ねじの種類 ねじ部品の加工法 ねじ部品の冷間加工による製造

 

1.「ねじ」とは


物体 W を垂直に高さ H だけ移動する為には、W と同じ力 P が必要です。 

これを斜面を利用すると、図1で W は斜面に押しつけようとする力 Wf と、斜面に沿ってずり落ちようとする力 P とに分かれます。

つまり W に比べてわずかな力 P で押してやりますと、物体は上方へ移動することができる訳です。

  P = W × H ÷ L (= W sin β)

上の式から斜面の傾きがゆるくなるほど P が小さくてすみます。

ねじはこの斜面の理を応用したもので、ごくゆるい傾きを、図2のように円筒に巻き付けたものと考えられます。

JIS B 0101ねじ用語では、図3のように、斜面はつる巻き線といい、斜面の傾きはねじのリード角といっています。

このつる巻き線に沿って、コイル状に断面の一様な突起をねじ山ねじ山を持った円筒全体をねじといっています。

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  締付けねじ

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 ねじが小さい力で大きい荷重を動かす性質を利用して、
機械、構造物などの組立て、分解などに役立つように設計されたのが締付けねじです。

締付けねじは一対の おねじと めねじ が図4のように働きます。

おねじには引帳力(軸力)が、被締付け物には圧縮力がかかりそれぞれが反発する力となる。

この力がおねじ、めねじの締付座面や互いのねじ面などの摩擦抵抗と相まって、締付け後に容易にゆるまない状態で有用な仕事をすることになるわけです。

 

 


ボルト、ナットはどちらかを廻すことにより締付けます。この廻す力をトルクといいます。

三角ねじを用いるボルト、ナットの締付けでは、締付けトルクの大きさは発生する軸力と、ボルトの呼び径の積に比例することが、実験で明らかになっています。

    トルク (kgf×cm) = トルク係数 × ねじの呼び径(cm) × ねじの軸力(kgf)

このような理論にかなうねじが製作され、締付け作業がおこなわれます。